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網膜剥離

網膜剥離(もうまくはくり)とは

網膜剥離は、「網膜」という薄い膜の一部が剥がれてしまう状態を指します。

網膜は十層構造になっており、目の一番外側に存在する網膜の層を「網膜色素上皮層」と言うのですが、ほか9層の網膜層が網膜色素上皮の部分から内側に向かって剥がれてしまうことで網膜剥離が起こります。

網膜剥離になると、ものを見るために重要な「視細胞」に栄養が送られなくなってしまうため、剥離した部分に対応した部分が見えなくなってしまいます。

網膜剥離は放置していると失明につながる怖い病気です。見え方がおかしいなと思ったらすぐに当院や近隣の眼科を受診してください。

網膜剥離とは

網膜剥離の原因

網膜剥離の原因には二種類あります。網膜に穴が空いてしまうことで生じる「裂孔原性網膜剥離」と、穴の空かない「非裂孔原性網膜剥離」です。また、穴の空かない「非裂孔原性網膜剥離」の原因として、「滲出性網膜剥離」と「牽引性網膜剥離」があります。順番に説明していきます。

裂孔原性網膜剥離-網膜裂孔

裂孔原性網膜剥離の原因は網膜に穴が空いてしまうこと=「網膜裂孔」にあります。ではなぜ網膜裂孔ができるのでしょうか。年齢によって原因は違ってきます。

網膜裂孔に悩む男性

a.中高年(50〜60代)→加齢による硝子体の変化

目において、網膜の更に内側の部分は「硝子体(しょうしたい)」と呼ばれる組織によって満たされています。
硝子体は無色透明でゼリー状なのですが、年齢を重ねていくにつれて、少しずつサラサラになります。これを液化変性と言います。
ゼリー状だった硝子体がサラサラになると、その容積が減り、結果として硝子体と網膜が離れ「後部硝子体剥離」と呼ばれる状態になります。
後部硝子体剥離は年を取れば誰にでも起こる生理的な現象です。

しかし、硝子体と網膜がしっかりと癒着していたり、網膜自体が弱くなっていると、剥離した硝子体に網膜が引っ張られてしまいます。そうなると、網膜が引き裂かれて、亀裂や穴が生じることがあります。これを網膜裂孔と呼びます。
この網膜にできた亀裂や穴から、硝子体が網膜の下に入り込んでしまい、網膜剥離が起こります。この硝子体は加齢によってサラサラになっているため、若年性の網膜剥離よりも進行が早いことが多いです。
他にも、加齢性の網膜裂孔は上部にできることが多いので(目の上部において硝子体と網膜は特にしっかり癒着しているため)、重力によって網膜剥離の進行が早くなることがあります。

若年性網膜剥離

b.若年性

若者性の網膜裂孔は、強い近視の人に起こることがあります。
近視が強い人は眼球が通常よりも奥に向かって伸びており、長いことが多いです。眼球が長いと、眼球の壁もそれに合わせて伸びるため、網膜が薄くなります。この薄い網膜が萎縮してしまう(格子状変性)ことで、穴が空いてしまい、裂孔、あるいは円孔になることがあります。
その他、たとえば目にボールがぶつかったり、外部からの強い衝撃によって網膜に穴が空くことがあります(外傷性網膜剥離)。

また、アトピー性皮膚炎の人が目の痒みのために、眼部周辺を掻いたり叩いたりすることで起こることもあります。
加齢性の若年性の網膜剥離では、硝子体の液化が軽度であるため、進行は緩やかであることが多いです。
そのため、網膜円孔や網膜裂孔ができているにも関わらず気づかない方もいらっしゃいます。
なんとなく見えにくい気がする、という状態を放置していたら、ある日突然見えなくなってしまったということもありえます。
そのため、少しでも見え方が違うと感じた際は眼科の受診をお勧めします。

非裂孔原性網膜剥離

a.滲出性網膜剥離

膜の下には脈絡膜という血管が豊富な層があります。脈絡膜がある場所をぶどう膜と呼びます。
この脈絡膜と呼ばれる場所に異常が起きることで網膜剥離になることがあります。脈絡膜の血管などから網膜下に血漿などの液体成分が漏れ出してくることにより網膜が剥がれてしまいます。
原因として、ぶどう膜炎や中心性漿液性脈絡網膜症、眼内腫瘍、網膜血管腫などがあります。
網膜剥離の原因となる病気が治療の対象となります。

b.牽引性網膜剥離

網膜内の複数の毛細血管などが機能しなくなるなどの理由により、血管に酸素が行き渡らなくなることによって、網膜の下あたりに増殖組織と呼ばれるものや非常に血管が新しくが発生することがあります。これらは強い癒着力を持っているため、網膜をひっぱってしまい、網膜剥離になることがあります。原因として、増殖糖尿病網膜症、未熟児網膜症、網膜静脈閉塞症などがあります。
硝子体手術を行い、硝子体の牽引を解除すると、網膜剥離は自然ともとに戻ります。

網膜剥離の症状

最初は黒い点や白い点、ごみくずや糸のようなものが見える飛蚊症や、ピカピカと光が見える光視症などを自覚します。網膜剥離が起きてくると見えない部分が出現したり(視野欠損)、黄斑部まで剥離してしまうと視力低下が起きます。網膜が破れた際に、血管が切れて硝子体出血を起こすこともあります。この場合はいきなり見えづらさを自覚します。

視野欠損

飛蚊症光視症

網膜剥離の原因

網膜裂孔が生じているが、網膜剥離まで進行していない場合には、網膜光凝固術を行います。裂孔の周りにレーザーを打ち、網膜剥離へ進行することを防ぎます。
こちらは当院で施行可能です。詳しくはレーザー治療についてをご参照ください。

網膜剥離まで進行している場合は手術が必要となります。手術には硝子体手術とバックリング手術の2つがあり、年齢や網膜剥離の状態により選択されます。

硝子体手術

うつ伏せで寝る女性

網膜を引っ張っている硝子体を切除し網膜下液を十分に吸い取った上、原因裂孔周辺に十分なレーザーを照射し、硝子体を空気やガス、状況によってはシリコンオイルに置換します。ガスやシリコンオイルにより剥離した網膜をしっかりと押し付けます。ガスやシリコンオイルは水よりも軽いためしっかりと網膜を押し付けるために、手術後うつ伏せの状態を維持する必要があります。ガスを入れることが最も多く、その際は一週間程度のうつ伏せが必要となります。

バックリング手術

バックリンク手術

網膜下液を吸い取った上で網膜裂孔部周辺を冷凍装置や電気装置で凝固させ、眼球の外側にシリコンスポンジを逢着し眼球を凹ませることで網膜裂孔部の牽引を減らすことにより治療します。術後に近視が進行します。硝子体手術機械の進歩によりバックリング手術の頻度がとても下がりましたが、今でも若年性の網膜剥離や硝子体手術ではアプローチすることが困難な網膜最周辺の網膜剥離には選択されることもあります。